ヒューマングレードキャットフード

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人間が食べても大丈夫なキャットフード

ヒューマングレードとは、「人間が食べても大丈夫」という意味です。
缶詰のウェットキャットフードには、いつも食べているツナ缶とどう違うのと言いたいくらいおいしそうなものもありますね。ところが、キャットフードの中には人間用の食品には使用することのできない添加物や、病気の動物の肉など粗悪な原料が使われていることがあります。このようなフードはヒューマングレードとはいえません。

その点、ヒューマングレードのキャットフードは人間が食べても問題ないというレベルで製造されています。

ヒューマングレードキャットフードを与えるメリット

原料や製造方法の安全性が高い

なによりも第一に挙げられることは、安全性が高いということです。意外にも国産のペットフードは製造基準が緩く、人間の食品には使用が禁止されていたり制限されていたりする添加物が平気で使われていることが多々あります。
「人間が食べても大丈夫」ということを謳っているヒューマングレードキャットフードならば、当然このような危険な添加物は含まれていません。飼い主も安心して猫にフードを与えることができます。

アレルギーを起こしにくい

キャットフードアレルギーには、キャットフードに使われている粗悪な原料が原因であることも多いのです。ヒューマングレードキャットフードならば、人間が食べられないような粗悪な原料が使われていることもありません。その結果、粗悪な原料が原因で起こるアレルギーを予防することができるのです。

ヒューマングレードキャットフードのデメリット

いいこと尽くしのように思われるヒューマングレードキャットフードですが、デメリットもあります。「ヒューマングレード」という表示に踊らされることのないよう、デメリットも頭に入れておきましょう。

価格が高い

ヒューマングレードのものはキャットフードの中ではプレミアムフードに分類されます。プレミアムフードは品質にこだわっているがゆえに、一般的なキャットフードよりも価格が高い傾向にあります。また、ヒューマングレードは輸入物が多く、なおさら費用がかかります。猫の健康のためとはいえ、長期にわたって購入し続けると出費がかさむという点は大きなデメリットといえるでしょう。

明確な基準が定められていない

実は、ヒューマングレードを定める基準や法律などは現在の日本には存在していません。つまり、「ヒューマングレード」という表記はペットフードの自己申告によるものなのです。したがって、人間が食べられないような原料を使用しているにも関わらず、「ヒューマングレード」と表記して販売しているものが潜んでいる恐れがあります。こ
こういった悪質なフードを避けるために、ヒューマングレードであってもどんなものが含まれているかは必ずチェックしましょう。

海外のヒューマングレードキャットフード

前述の通り、日本はペットに関する法整備が充実しているとはいえません。残念ながら現在、純国産でヒューマングレードキャットフードと呼べるようなフードはないのです。そのため、日本で購入できるヒューマングレードキャットフードのほとんどが、輸入ものということになっています。

イギリス、ドイツ、アメリカ、カナダなどのペット先進国である国々には、キャットフードの製造にはきびしい基準があります。例えば、アメリカにはFAD(食品医薬品局)とAAFCO(アメリカ飼料検査官協会)という2つの安全基準を検査する機関があります。特にFADはペットフードの安全性を調べるために検査をしたり、指導をしたりしています。

ドイツ産ならヒューマングレード

ペット先進国の中でもドイツは特に動物愛護に力を入れています。
これはペットフードについても同様のことがいえます。ドイツではペットフードを製造する際には、人間が食べられるような原料を使用することが義務づけられています。嘴や羽毛など、本来なら廃棄されるべき部位まで、ミール状にして使う粗悪品などは許可されていません。使用される原料だけでなく、製造方法にも厳格な基準が定められています。つまり、ドイツ産のキャットフードなら必然的にヒューマングレードキャットフードになるのです。

究極のヒューマングレードは手作りごはん

キャットフードのことを知れば知るほど、手作りごはんのよさを再認識してしまいます。なにしろ人間が食べているものを調味料なしで料理して与えているだけなのですから、手作りキャットフードは究極のヒューマングレードであるといえます。
ただし、手作りフードにもいくつか欠点があります。

手作りは多頭飼いに向かない

一つ目は、多頭飼いには向きません。それなりに手間がかかるし、経費もかかります。またよそからやってきた成猫などが新たに家族に加わりますと、小さい頃からカリカリしか食べていなくて、手作りには見向きもしないということが多々あります。

手作りは猫の食事についての理解が必要

二つ目は、猫にとって最適な栄養バランスを飼い主がきちんと理解しなければならないという点です。人間が食べても大丈夫だからといって猫にも同じものを与えても良いということはありません。人間用が美味しいと感じる味付けのままに猫に与えてしまうと塩分過多や糖分過多になってしまいます。また、人間が食べても特に問題のない玉ねぎは猫には毒です。飼い主が猫の食性について確実に理解していなければ、大切な愛猫の健康を損ねてしまう恐れがあります。

いずれにせよ人間基準で猫の食事を決めるのではなく、猫が必要としている栄養をきちんと摂取できるような餌を与えるようにしましょう。