腎臓病用キャットフード
腎臓病になるとどんな症状が出るのか
猫の病気の中で、もっとも多いのが腎臓病です。高齢になるにつれて発症することが多く、余命を縮める原因になっています。
猫が腎臓病になりやすいのは、砂漠で暮らすリビア山猫が先祖なので、あまり水を飲まないからだといわれています。水を飲まないので尿が濃くなり、そのため特有の濃い色をした、鼻をつくような臭いがする尿になるのです。順調に尿がでているときは特に問題はありません。しかし、高齢になると腎機能が弱まり、老廃物を濃縮して尿にだすことができにくくなってしまいます。その結果腎臓に負担がかかり、悪化すると腎臓病になってしまうのです。
水をガブガブ飲むようになり、色の薄い尿を大量にするようになったら、腎臓病か糖尿病が疑われます。元気がなくなり、食欲もなくなりますから、すぐに病院で診察を受けてください。
幸い早い段階から気がついて、療法食へと移行すれば悪化は防げます。腎臓病向けと表示された療法食は、国産、外国産、さまざまなものが販売されていますので、気に入るようなものを見つけてください。
腎臓病の猫のための食事
塩分控えめのフード
心臓病、肝臓病と同じように、腎臓病の療法食は塩分の少ないことが特徴です。最初はあまり喜んで食べてくれないかもしれません。これまで食べていたキャットフードよりも、薄味になるからです。
猫も薄味だと食べないのは、人間と同じです。一般的なキャットフードは嗜好性がよくなるように香料を加え、猫にとっておいしい刺激となる添加物が加えられていますから、それらがなくて味気ない療法食では食欲がわかないのです。
水を飲ませる
腎臓病を患っている猫で気をつけなければいけないのは、あまり水を飲まなくなることです。療法食になって極端にナトリウムが減ると、喉の渇きがにぶってしまうためです。
そんなときは天然のスープを用意しましょう。鶏ガラのスープや、鯛のアラのスープなどを、水やフードに少量くわえます。天然の香料ですから、腎臓病の猫でも心配はありません。ただし、人間用の調味料は使用しないようにしましょう。
腎臓病がひどくなると大量に水を飲みますが、そうなる前に普段から水を適量飲めるようにしてあげてください。
与えるおやつにも気をつける
病気だからとこれまであげていたおやつなど、一切与えないというのも可哀想です。入院するほどのひどい状態になっていたら別ですが、療法食に切り替えて元気に過ごしているようなら、たまにはおやつを与えましょう。
その場合も塩分のない、天然のものをおすすめします。近年では市販のものでも、無添加のものが増えてきました。猫にとってもたまのおやつは楽しみです。楽しく暮らせるようにしてあげてください。